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とこばが胸で大渋滞

現実逃避と自己満足

実写化についてここまで複雑な気持ちになったことは初めてかもしれない話

前回ブログ書いたのが114日前らしい……下書きはちょっとずつ増えてるんだけどなあ……ひとつ記事を書き上げる能力と気力がなかなか備わってくれません。

 

しかし今日はいい感じにタイムリミット付きで暇を持て余しているので頑張って書いてみます。楽しい記事ではないので読まれるかどうかはご自身で判断お願いします。ネタバレもあります。(どこまで原作に沿ったものになるかはわかりませんが)

 

 

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」実写映画化が決まりましたね。我らが絶対エース山田涼介主演で。それについて少し書き留めておこうと思います。

 

 

この小説が最初に世に出たのは2011年、小説野生時代の連載だそうです。それが2012年に単行本として、さらに2014年11月には文庫版が出版・発刊されました。(Wikipedia様より)

 

私が手に取ったのは文庫本だったので、この本との出逢いは2015年だったかと思います。もともと小説を読むことが好きで、この本も電車を待つ時間のあいだに近くの本屋さんで買いました。東野圭吾さんの作品はよく読んでいたので、まだ読んだことがないやつ……と目で追いながら、あとは直感です(笑)まあ小さい本屋さんで種類も少なかったですが

あ、直感といいながらも帯の言葉には惹かれたかも、、東野圭吾さんの描くファンタジーに興味を持ちました。

 

 

もともと小説は読み始めたら一気に読んでしまうタイプだったんですけど、ナミヤ-も早かったです。物語の世界観がしっかり作りこまれていたのであっという間に引き込まれていました。

 

 

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。廃業しているはずの店内に、突然シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。時空を超えて過去から投函されたのか? 3人は戸惑いながらも当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書くが……。次第に明らかになる雑貨店の秘密と、ある児童養護施設との関係。悩める人々を救ってきた雑貨店は、最後に再び奇蹟を起こせるか!? (公式サイト様より)

 

 

 

悪事を働いた青年3人組と、彼らが逃げ込んだ雑貨店、そして彼らの育った児童養護施設を中心に、短編集のようでありながらそれぞれが少しずつ繋がっていって、たくさんある伏線がキレイに拾われていくのがとっても気持ちよかったです。

投函された手紙が時空を超えて3人のいる現代の雑貨店に届くという、設定こそファンタジーであるものの、そこに描かれている登場人物の悩みや心情はとってもリアルなもので、最後にすべてが繋がったときに悲しくも温かい感動が押し寄せる、この素敵なカラクリが私は大好きになりました。

 

 

 

 

また、この小説をもとにした舞台もこれまでに2度上演されていて、私も2016年の春に観に行ってきました。Zeppブルーシアター六本木。

 

これがまたとにかくよかったです。多田直人さんが演じていた敦也は、荒っぽくて不器用で、私の想像していた敦也そのものでした。松田凌さんが演じていた翔太も中立的な役割ながら他の二人に負けることない存在感。そして幸平を演じていたのが鮎川太陽くん(これが、原作が好きという他にはるばる東京まで観に行くことを決めた理由のひとつでもあります)。彼もまた、体は大きいのにちょっとおバカで気が弱い原作のイメージそのままの幸平でした。

手紙のタイムスリップによる場面の繋がりも違和感なくまとめられていたし、とにかく上記の3人はもちろん全員がとっても人間臭かったです。いい意味で。文字で読んでいたものがセリフになったことで、それぞれの登場人物の悩みや葛藤、喜びや悲しみがガンガン心に響いてきました。実際に中盤以降、私も周りの人も、なんなら会場全体が鼻をすすっていたように思います。泣きながらも、笑えるところはみんなで笑ってとっても幸せな空間だったと今でも思います。

 

そんなわけで、ほとんど衝動でチケットを買ったものの、終わってみれば大満足の舞台でした。この舞台も大好きになったし、そのおかげで原作である小説もさらに好きになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

という経緯があるので(笑)

今回映画化が発表されたことは正直不満でした。早朝のタイムラインがお祝いの言葉で溢れる中ひとりで頭を抱えました(笑)

 

 

そうなった理由について。ひとつは、これによって「ナミヤ雑貨店の奇蹟」に対する世間のイメージがこの映画になってしまうこと。それからもうひとつ、主演が山田涼介であること。(山田さんが嫌いだからという理由ではないことだけはご理解ください)

 

まだほとんど情報も公開されていない中でこんな記事を書くこと自体失礼だとは思いますが、どうしても複雑な心境を処理しきれずにいるのですみません。

 

 

山田さんが努力の人と称されていることも、その演技力が高く評価されていることももちろん知っています。そして山田さんを応援している人の中には、もうそろそろ普通の役をやってほしいと思っている人もいるんだろうと思います。そう思っている人にとってこの敦也という役は、願ってもないお仕事かもしれません。

 

でも、私にはどうにも想像ができないのです。児童養護施設で育ち、暗い過去を抱え、無職で、空き巣に入るような人間を演じる山田涼介が。

私がこの小説、そして舞台を好きになったのは、至るところで人間臭さを感じたからです。恋人や両親との関係に悩み、将来について悩み、縋る思いで相談をし、相談を受けた側も葛藤しながら必死になって回答をする。人の役に立てて嬉しいけど、本当は自分が生きていくのにも精一杯で。そんなリアリティのある話を、舞台という限られた小さな場所で、普段メディアではほとんど取り上げられていない人たちが力いっぱい届けてくれたからです。

でも、アイドルという仕事を全うしている彼からは、私はそういった人間味をあまり感じられません。彼にだってもちろん悩みや葛藤はあるでしょうが、次元が違うというか。あの綺麗な顔で「俺たちみたいな落ちこぼれが……」なんていうセリフを言う姿もいまいちピンとこないです。(実際そんなセリフがあるかはわかりませんが)とにかく、敦也のイメージとはかけ離れているというのが現時点での私の感想です。なんでよりによってナミヤ雑貨店の奇蹟なんだ……

 

あとは、素晴らしかったあの舞台が広く世に知られることなく、「ナミヤ雑貨店の奇蹟」といえば山田涼介の映画という認識になってしまうことが悔しいと思う気持ちもあります(笑)なので、映画を楽しみにされている方にも、こういった舞台があったということを少しでも知ってもらえたら嬉しく思います。

napposunited.com

 

 

まあでも、決まったからには彼もしっかり役作りをするでしょうし、どこまで原作に沿ったものになるかもまだわからないので、いい意味で私のこの感情を裏切ってくれることを期待したいと思います。

 

 

 

 

 

なんて、偉そうに語ってしまいましたが、自分が観た舞台を気に入りすぎたが故のただの愚痴です。じゃんぷ担のくせに素直に祝福できなくてすみません。ご気分を害された方がいましたら申し訳ありません。

実際に公開されてみたらとんでもなく良いものに仕上がっているかもしれませんし、一原作ファンの遠吠えと思ってご容赦ください。